愛を知って涙に幸あれ。

次の日、今日も一緒に幹ちゃんと出勤したわたしは、幹ちゃんと共に社長室へ向かった。

コンコン

ノックをすると、中から紺野社長の「どうぞ〜。」という声が聞こえてきて、幹ちゃんのあとに続き、わたしは社長室へと入った。

「おはようございます。」
「おはようございます。」

幹ちゃんとわたしが挨拶すると、紺野社長は「おはよ!」と明るく挨拶を返してくれた。

「社長、今日は話があるって言ってましたよね?」

幹ちゃんがそう言うので、わたしは「わたし、席を外した方がいいですよね?」と訊いた。

すると、紺野社長は「ううん、優莉ちゃんはここに居てくれていいわよ。というか、幹太と一緒に聞いて欲しい。」と言った。

「それで、話って?」
「幹太にお願いがあってね。」
「お願い?何でしょうか。」
「優弦が居なくなってから、主任の枠がずっと空いたままだったでしょ?だから、優弦の後任として、幹太に主任を任せたいんだけど、どうかしら?」

紺野社長の言葉に幹ちゃんは驚いた表情を浮かべ、「え、俺がですか?」と言った。

「優弦の後任をお願い出来るのは、幹太しか居ないと思って。」
「でも、俺は優弦みたいに優秀何かじゃないですし、、、」
「そんなことないわよ。幹太以外に任せられる人が居ないの。これから外部から新しく人を入れても信用出来ないし、わたしは信頼している幹太に任せたい。」

紺野社長はそう言うと、「お願い。」と強く幹ちゃんに一押しをした。

「、、、分かりました。俺なんかに主任が務まるか分かりませんが、頑張らせていただきます。」

幹ちゃんの返事に紺野社長は「ありがとう!」と喜ぶと、デスクの引き出しから何かを取り出し、それを幹ちゃんに手渡した。

それは新しく名前の上に"主任"と刻まれた名刺と社員証だった。

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