愛を知って涙に幸あれ。

そして、その夜だった。

お酒が入っていた為、いつもより早く眠くなってしまったわたしは、いつもよりも早く布団に入ることにし、幹ちゃんも同じタイミングで「おやすみ。」と言い合って部屋に入った。

すぐに寝付いたわたしだったが、夜中に「優莉。」とわたしを呼ぶ声が聞こえ、ふと目が覚めた。

「優莉、幹太と幸せになれよ。」

耳元で囁くように聞こえた、久しぶりに聞く大好きな優しい声。

それは、紛れも無くお兄ちゃんの声だった。

「え、お兄ちゃん?」

わたしは布団から飛び起き、部屋からリビングへと慌てて出た。

「お兄ちゃん?!」
「優弦?!」

何と、わたしと同時に幹ちゃんもお兄ちゃんの部屋から出て来たのだった。

わたしは幹ちゃんと顔を見合わせ、幹ちゃんに駆け寄ると幹ちゃんの腕を掴んだ。

「幹ちゃん!お兄ちゃんが!」
「え?優莉のとこにも?!」
「うん、、、"幹太と幸せになれよ"って、、、お兄ちゃんの声が聞こえて、、、」

わたしはそう言いながら声が震えてきて、涙が溢れ出してきた。

「俺のとこには、、、"優莉をよろしく頼んだぞ"って、言いに来た、、、。」

わたしは幹ちゃんを見上げながら、幹ちゃんから聞いたお兄ちゃんの言葉に声を出して泣いた。

幹ちゃんは、大泣きするわたしを強く抱き締めてくれた。
そんな幹ちゃんの身体も震えていて、泣いているようだった。

お兄ちゃんはきっと、最後の言葉をわたしたちに残して、いってしまったんだ、、、

やっと、成仏出来たんだよね?
楽になれたんだよね、、、

お兄ちゃん、、、これからは、空から見守っててね。

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