愛を知って涙に幸あれ。
「俺にとって、、、今一番大切なのは、優莉だ。」
幹ちゃんの言葉に涙が滲んでくる。
わたしが横を向き、幹ちゃんを見上げようとすると、幹ちゃんはわたしの方を向き、「優莉。」と呼んだ。
「なに?」
「少し前から考えてたというか、思ってたことなんだけどさぁ、、、」
幹ちゃんはそう言いながら、わたしの手に自分の手を重ねた。
「俺と本当の家族になってくれないか?」
幹ちゃんの言葉に一瞬"本当の家族"?と思ったが、わたしはすぐにハッとして幹ちゃんがそう言ってくれた意味を理解した。
「優莉にとって世界で一番大切なのは、優弦だって分かってる。だから、俺は二番でもいいから、優莉にとって大切な存在になりたい。」
「幹ちゃん、、、」
「優莉、、、俺と結婚してくれませんか?比護優莉に、なってくれませんか?」
真っ直ぐな瞳でわたしを見て幹ちゃんはそう言い、わたしは涙を流した。
そして、わたしは「なる!」と答えて、幹ちゃんに抱きついた。
幹ちゃんはわたしを抱きしめ返すと「本当?」と訊いた。
「うん、わたし、、、比護優莉になる。それから、、、確かにお兄ちゃんは世界で一番大切で大好きだけど、、、わたしの世界で一番大切で大好きな存在が二人になった。」
「え、、、?」
「お兄ちゃんも幹ちゃんも、わたしにとって、世界で一番大切で大好きな存在だよ。」
幹ちゃんはわたしの言葉に嬉しそうに静かに笑うと、「ありがとう。」と言って、わたしを強く抱き締めた。