愛を知って涙に幸あれ。

そのあと、わたしと幹ちゃんはお兄ちゃんの写真の前に移動した。

「優弦、優莉と結婚させてください。絶対に、幸せにするから。」

そう言う幹ちゃんの隣でわたしは「お兄ちゃん。わたし、比護優莉になります。これからも幹ちゃんと支え合って生きていきます。だから、見守っててね。」と言い、手を合わせた。

「お兄ちゃんに聞こえたかなぁ。」
「聞こえてるよ。優弦は俺等の"すぐそばにいる"んだから。」
「うん、そうだね。」

わたしはお兄ちゃんの写真を見つめ、お兄ちゃんが居てくれたら、、、とまた考えてしまったが、でも悲しい気持ちにはならなかった。

お兄ちゃんは幹ちゃんと幸せになれって言ってくれたから、きっと喜んでくれてるよね。

そして、ふと壁に掛かる時計に目をやると、いつの間にか時計の針が23時を指そうとしているところだった。

「わっ、もうこんな時間だったんだね。そろそろ寝る?」

わたしがそう訊くと、幹ちゃんは「え、寝るの?」と言った。

「プロポーズ後の初夜ですけど。」
「え、、、まぁ、ソウデスネ。」
「まだ、優莉の上半身、見せてもらったことないなぁ〜。」
「ん?上半身だけでいいの?」
「じゃあ、全部見る。」

そう言うと、幹ちゃんはわたしをお姫様抱っこして、お兄ちゃんの部屋に行こうとした。

「あー!ちょっと待って!お兄ちゃんの部屋は、、、ちょっと気まずいかも。」
「、、、確かに。」

そう言って、幹ちゃんは方向転換すると、わたしの部屋に入って行った。

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