愛を知って涙に幸あれ。
紺野社長は、出掛けてから15分程で戻って来た。
そして、まず先に「優莉ちゃん、調子はどう?」と心配してくれた。
「横になっていれば大丈夫です。」
「そう、良かった。」
そう言って、紺野社長はバッグの中から紙袋を出し、わたしに差し出した。
「優莉ちゃん、帰ったらこれ使ってみて?」
「紺野社長、、、これって、、、」
紺野社長は微笑むと、「わたしの予想、大体当たるのよ?」と言い、「まずは幹太に報告してあげてね。」と言った。
わたしは紺野社長から受け取ったその紙袋を自分のバッグにしまい、体調をみながら仕事をし、定時になると幹ちゃんにはまだ紙袋の中身を秘密の状態で帰宅した。
「優莉、大丈夫か?」
「えっ?」
「何だか、顔色があまり良くない気がするから。」
幹ちゃんはそう言うと、ネクタイを外したあとわたしに歩み寄り、両手でわたしの顔を覆った。
「だ、大丈夫だよ。わたし、ちょっとトイレ行ってくるね。」
わたしはそう言うと、バッグを持ったままトイレに入った。
そして、紺野社長から貰った紙袋を取り出し、中身を開けてみた。
紙袋の中には、妊娠検査薬が入っていた。
やっぱり、、、
紺野社長もそう思って、買って来てくれたんだ。
わたしは初めて手にする妊娠検査薬にドキドキしながら、裏側に書いてある説明を読んだ。
それから、説明通りに検査を行った。