愛を知って涙に幸あれ。

後日、わたしは産婦人科に行き、きちんと妊娠を確認出来てから、紺野社長に報告をした。

紺野社長は「やっぱり!おめでとう!」と跳びはねて喜んでくれ、わたしを抱き締めた。

幸いにもわたしの悪阻は軽く、目眩と眠気があるくらいだった。

しかし、紺野社長はわたしの為にデスクの横に休憩用の折りたたみベッドを設置してくれたのだ。

「紺野社長、こんなベッドまで、、、」
「優莉ちゃんが快適に仕事をする為に必要でしょ?身体がツラくなったら、すぐ横になっていいし、朝から体調が悪かったら、遠慮なく休んでいいから!」

紺野社長は過保護すぎる程にわたしに優しくしてくれ、それは幹ちゃんも全く同じだった。

「優莉、大丈夫か?」

仕事中、何度かわたしの様子を見に来る幹ちゃん。

帰宅してからも「優莉は座ってて!」と言い、家事は全てやってくれた。

「わたしも手伝うよ〜?」

と言っても、「いいから、休んでろ。優莉は、お腹の中で赤ちゃんを育ててくれてるんだから、家事は俺がやる。」と言って、やらせてくれないのだ。

そして夜寝る時は、わたしを後ろから抱き締める形で眠り、幹ちゃんは必ずわたしのお腹に手をあてていた。

そんな環境で快適な妊婦生活を送っていくわたしは、いつの間にかお腹が目立つまでになり、季節は冬になっていた。

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