姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
「あの時の行動は完全なふりとは言い切れないのが物凄く辛いところなんだけど、その姉たちが結構執拗で。姉たちの送り込んだ護衛役の騎士が、私の分の水や食べ物を捨ててしまったの。それで、喉の渇きに耐えかねてプツンときちゃった結果がアレで……ぅうう、見られてたとかほんとに恥ずかしい」
 フィアンナは消え入りそうな声でそう言って両手で顔を覆ったが、この時俺の胸を占めていたのは燃え滾るような怒りだった。
 昔も彼女は『いじめっ子』と口にしていたし、先ほども『ちょっかいをかけられて』と言っていた。だが、道中の水や食料を奪う行為は拷問にも等しい。一歩間違えば、命にも直結する事態になる。
 到底、いじめやちょっかいなどという生ぬるい言葉で片付けていい状況ではない。
「サドニア神聖王国、そして君の姉王女たちにはいつか必ず目に物を見せてくれる」
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