姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
 草花に囲まれて彼女自身が光の粒子を放っているかのように輝いているのを見れば、行きつく答えはひとつだ。
「いつから私が光の乙女だと知っていたの?」
「この庭で最初に出会った数日後には、可能性として考えていた。確証こそなかったが、庭で花たちに囲まれた君の様子を見て、俺の中ではほぼ決定事項だった」
「……そう、あなたの目は誤魔化せないわね」
 フィアンナは心底驚いた様子だったが、同時に納得したふうでもあった。
「実際のところ、光の乙女がもたらす効果はけっこう曖昧なの。『乙女は光の加護をもたらす存在で、幸福に過ごせていればいるほど国が豊かに栄える』なんて、子どもたちが寝物語のように聞くこの一節がすべてよ」
「まぁ、最後に光の乙女が存在したのが五百年以上も前だ。そうなるだろうな」
 そもそも俺は、光の乙女の存在自体が眉唾物の可能性も考えていたのだが。
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