姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
「ええ。そういうわけで、私も自分が光の乙女であることは分かっているんだけれど、それがどの程度役に立つのかは分からないの。実際、私が出来るのは草花と心を通わせることだけ。せいぜい、お願いして芽吹きや開花を早めてもらったり、薬草として効果のある草木に傷の修復を手伝ってもらったり、それくらいよ」
 フィアンはなんでもない口ぶりで語るが、それがどれだけ得難いことか。俺は目眩がしそうだった。
 唖然とする俺に気づいているのかいないのか、彼女はさらに続ける。
「そもそも『国が豊かに栄える』という『国』が、異国の地にも当て嵌まるのかが未知数だし。それでも、もし私が光の乙女だと公表するのが、あなたやこの国にとって益となるならそうしたい。この事実を詳らかにして、少しでも役に立ちたいわ」
 告げられた内容の重みに、俺は緊張でゴクリと喉を鳴らした。
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