姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
 そうして辿り着いたビュッフェ台。食べ物を選んでいる客が周囲にいないのを確認し、ルクレツィア王女が口を開いた。
「なにが『お会いするのは初めて』よ!? そもそも、サドニア神聖王国の第四王女なんて存在自体知らなかった。ちょっと調べてみたら下女の生んだ子で、しかも頭が弱いって専らの評判じゃないの!」
 ひそめた声で罵られ、驚きに目を剥いた。
 こうも直接的に物申されるのは、正直意外だった。
 私が弁解の声をあげるより先に、ルクレツィア王女はさらに続ける。
「付け焼刃の挨拶でみんなが騙されたって、わたくしは騙されないわ! だって、他ならないサドニア神聖王国の外交大臣が『能無し王女を押し付けてやった』って、豪語していたのを聞いたんだから」
 ……頭が痛い。というか、本当に勘弁してっ!!
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