姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
「これはこれは、フィアンナ皇妃殿下。急なお越しとはお珍しい。すぐに陛下に妃殿下のお越しをお知らせしてまいりますので、一旦控えの間でお待ちくださいませ」
「いいえ、このまま向かうから知らせはいらないわ」
ジンガルドに先触れを出そうとする侍従長を制し、私は真っ直ぐにジンガルドの政務室を目指して踏みだす。
「お待ちください! 陛下はただいま宰相のオズモルトと重要な話し合いをなされておいでです。ですので、どうか今しばらくお待ちくださいませ」
「ごめんなさい、侍従長。そのお願いは聞けないわ。ひとりで行くので、ここから先の共も不要です」
侍従長が焦った様子でさらに足止めしようとしてくるのを、申し訳ないがすっぱり断る。
私とジンガルドは相談し、挙式をひとつの節目にしようと決めた。私の居住は式の後で帝宮に移すことにして、今も引き続き離宮で過ごしている。
「いいえ、このまま向かうから知らせはいらないわ」
ジンガルドに先触れを出そうとする侍従長を制し、私は真っ直ぐにジンガルドの政務室を目指して踏みだす。
「お待ちください! 陛下はただいま宰相のオズモルトと重要な話し合いをなされておいでです。ですので、どうか今しばらくお待ちくださいませ」
「ごめんなさい、侍従長。そのお願いは聞けないわ。ひとりで行くので、ここから先の共も不要です」
侍従長が焦った様子でさらに足止めしようとしてくるのを、申し訳ないがすっぱり断る。
私とジンガルドは相談し、挙式をひとつの節目にしようと決めた。私の居住は式の後で帝宮に移すことにして、今も引き続き離宮で過ごしている。