姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
少なくとも、花嫁への最低限の礼儀も弁えない無作法者には見えなかった。
要するに、彼は私に会う気がないのだ。
「たぶん、私が至高の華じゃないって事実を知ったんだろうなぁ……はぁ」
ぽつりとつぶやいて、もう何度目とも知れないため息をついた。
物思いに一段落がついたところで、ふと真っ白な壁にかかる飾り時計が目に入る。時刻は間もなく午後二時。
「あ! そろそろ時間ね!」
意気揚々と扉に向かい引き開けると、廊下で控えていた騎士がすかさず歩み寄ってきた。
「フィアンナ様、どうされましたか?」
尋ねてくる口調や態度は丁寧だ。サドニア神聖王国とは大違いである。
「エリックさん、ご苦労様です。私はこれから少し休みます。こちらから合図するまで、どなたも部屋には入れないようにしてください」
私が名前で呼びかけたことが意外だったのか、護衛騎士のエリックさんは一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに引っ込めて律儀に頭を下げた。
要するに、彼は私に会う気がないのだ。
「たぶん、私が至高の華じゃないって事実を知ったんだろうなぁ……はぁ」
ぽつりとつぶやいて、もう何度目とも知れないため息をついた。
物思いに一段落がついたところで、ふと真っ白な壁にかかる飾り時計が目に入る。時刻は間もなく午後二時。
「あ! そろそろ時間ね!」
意気揚々と扉に向かい引き開けると、廊下で控えていた騎士がすかさず歩み寄ってきた。
「フィアンナ様、どうされましたか?」
尋ねてくる口調や態度は丁寧だ。サドニア神聖王国とは大違いである。
「エリックさん、ご苦労様です。私はこれから少し休みます。こちらから合図するまで、どなたも部屋には入れないようにしてください」
私が名前で呼びかけたことが意外だったのか、護衛騎士のエリックさんは一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに引っ込めて律儀に頭を下げた。