姉たちに虐められてきたけど「能無しのフリ」はもう終わり。捨てられ先では野獣皇帝の寵愛が待っていて!?
 いったいなにが起こっているのか。おっかなびっくり支柱の陰から部屋の方を覗こうとした、次の瞬間。
「ここか!? お前はいったいどういうつもりだ!」
 頭上から怒声が飛んできて、ビクンと体を震わせながら顔を上げる。
 その目線の先にいたのは──。

***

 四度目の交流日。昼餐のため向かった食堂はもぬけの殻。
 皇帝である俺ですら毎回オズモルトを介して欠席の連絡を入れていた。それがまさか第四王女の参加放棄を目の当たりにし、俺の怒りは頂点に達した。
「どこまで人をコケにすれば気が済むんだ!」
「ジンガルド様、お待ちください!」
 オズモルトが青くなって取りなそうとしてくるのを振り切り、王女に宛がった部屋に向かう。
 監視に付けていたエリックが俺の剣幕に驚いて駆け寄って来るが、構わずにドアノブを掴む。
「陛下! どうされました!?」
「どけ。王女は中だな?」
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