うしろの正面だーあれ
本当のことを話そうと思った。
捕まるのが怖いとか
みんなに会えなくなるのが淋しいとか
そんなことを思って隠しているのは ずるい。
私が隠してるから、みんなに嫌な思いをさせてしまってるんだ…。
私が言わなきゃ…。
だけど…本当は怖い…。
きっと、皆 私を嫌いになる。
私から離れていく。
…それでも言うの?
覚悟は出来てる…?
ひとりぼっちに…なるんだよ…?
『あ…』
ガラッ
『コラー、何してんだ?
チャイム鳴ったぞ!早く席に着け!』
その一声で、蜘蛛の子を散らした様に、全員が自分の席に戻っていった。
隆史は、咲子の耳元で『助かったな。』と言った。
咲子は複雑な顔で、『うん…。』と答えた。