うしろの正面だーあれ
『咲子、取って来たぞ!』
校舎の中から隆史が戻ってきた。
『あ、隆史くん…ありがとう。』
『何見てたんだよ。』
『ん?…お花だよ。』
『花?』
『花壇に植えられた花じゃないけど、こんなにキレイで可愛いんだよ。』
咲子が指差したのは、アスファルトから出た、小さな小さな花だった。
『こんな所でも生きていけるんだね。例え ひとりぼっちでも…。』
『ああ…そうだな。』
『…私も、こんな風に強くなりたいな。負けたくない。』
そんな咲子を見て、隆史は優しく微笑んだ。