うしろの正面だーあれ
家に着いて、咲子は さっそく日記を書くことにした。
いじめられていることを、ありのままに…。
自分がどんなに辛い思いをしたか、忘れないように。
人間は、あまり良くは出来ていなくて。
嫌な思い出こそ、ふとした瞬間に思い出してしまう。
それが例え、絶対に思い出したくないことでも…。
だから、咲子は ありのままの事実を日記に書くことにしたのだ。
人間は、後で自分が思い出したときに なるべく傷付かないように、なるべく苦しくないように、思い出を微調整する。
咲子は、大人になって“今思えば、あのときの いじめは そんなに辛いものじゃなかったなぁ”なんてことは決して思いたくなかったのだ。