うしろの正面だーあれ
ガラッ
『…あれ?話し声が聞こえたと思ったんだけど…。
気のせいかしら。』
『あっ…』
突然 現れた看護士に、佐和の目は泳ぐ。
心臓がバクバク鳴っている。
『あっ…歌!歌、歌ってたの!』
『そう。…あら?』
『へ?』
『この部屋…』
次に出る言葉に、佐和は緊張を隠せない。
この看護士は感付いている。
この部屋に、居るはずのない者が居ることを…。
『…何でもないわ。
ごめんなさいね。』
佐和が怖がると思ったのだろう。
看護士は、言いかけて止めた。