うしろの正面だーあれ
その言葉の発信源を、誰もが見つめる。
そして、誰もが怪訝な顔をしたが、1番 不思議に思ったのはサカエであった。
杏奈だったのだ。
当然 疑問に思うはずだ。
今まで散々 人を追い詰めてきたのだから。
しかし、次の言葉を聞いて みんなは納得する。
そして、サカエの顔は氷つくことになる。
『サカエ〜。
死んじゃダメじゃん?
お仕置き、まだ来てないのに。
…来いっつったよな?』
杏奈のドスの効いた最後の一文に、サカエは肩を揺らした。
死んでしまった方が楽なのかもしれない。
痛い目も見なくて済む。
辛い思いもしなくて済む。
…しかし、今のサカエにカッターを動かすことは出来ない。
手は震え、いつの間にかカッターは下に落ちていたのだから――…