うしろの正面だーあれ



『タケル…大丈夫か?』



『ああ。』



『風邪じゃないんだろ…?』



心配そうにタケルの顔を覗き込む隆史。



それに感付いたタケルは、溜め息混じりに訊いた。



『…楓に何か聞いた?』



『あぁ、聞いたけど…?』



『ハァ…』



タケルは、深い溜め息を吐いて うなだれた。



『やっぱり…。』



『?何が。』



『あいつ、ホント バカ。』



『あいつって?…楓?』



『そ。誰にも言うなっつったのに…。あのバカ。』



『…で?何があったんだよ。』



隆史は、急に真剣な顔付きになった。



その真剣な眼差しに、はぐらかせないと悟ったタケルは目をそらした。



枕を見つめるタケル。



『タケル…。
俺ら、友達なんじゃねぇのかよ。
俺じゃ頼りないか…?』



そう言う隆史の眼差しは真剣で、少し淋しげに見えた。



そんな隆史を見れば、言わないわけにはいかない。



タケルは意を決したかのように、視線を枕から隆史に移した。



強い 強い 眼差しで…。



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