うしろの正面だーあれ
翌朝、楓の目は えらいことになっていた。
泣いたまま寝てしまったため、酷く腫れている。
通常ならばパッチリ二重の楓だが、今日に限っては二重の間隔が広く、ぼんやりとした印象を受ける。
しかし、そんなことで学校を休む訳にもいかない。
楓は渋々 身支度を始めた。
朝御飯を食べる気にはなれず、楓は洗面所へ向かった。
鏡の中の自分を見て、益々 気分が落ちる。
こんなにも不細工な人間がこの世に居たのかとさえ思ってしまう。
『ハァ…』
楓は ひとつ溜め息をして、ブラシで髪をとき始めた。
今日は ひどい寝癖がついている。
水で濡らしても直らない。
楓は さらに落ち込んで、全てに対して やる気を失った。
もう、どうでもいいや…。
そう思い、目がむくんだまま、寝癖が直らないまま家を出た。