うしろの正面だーあれ
『タケちゃん、おはよう!』
『…楓、早いよ。』
『ごめんね!
小鳥さん見たくって。』
『………………。』
『どうしたの?』
楓の問い掛けに、タケルは少し躊躇いがちに話し始めた。
『…放してあげようかと思って。』
『え…?どうして?』
『空を、飛ばせてあげたくて。』
タケルは切ない顔を見せた。
本当はチィコが大好きだけれど。
ずっと手元に置いておきたいけれど。
それは、チィコの望むことではないから。
きっと、大空を羽ばたいてみたいと思っているから。
僕は…
『明日、一緒に行こう。
チィコを放しに…。』