うしろの正面だーあれ



『………………。』



『………………。』



沈黙が続く中、楓は不安げにタケルを見つめた。



『タケちゃん…。みんな居なくなっちゃったね…。』



『ごめん…。』



自分の叫び声が原因だと分かっているのだろう、タケルは しゅんとしながら謝った。



そんなタケルに、楓は言った。



『あのね、動物さん達には天敵って言ってね、怖い動物さんがいるからね、逃げちゃったの。
でもね、ちゃんと静かにしてたら、私達がいい子だって分かってね、きっと戻ってきてくれるよ!』



『点滴…?』



俺、この前 入院したときやったけど、注射の針を刺すときと抜くとき、すげぇ痛かったぞ…。



やっぱり、動物も嫌いなんだな。



俺達を点滴だと思うなんて…。






しかし、タケルは少しムッとした。



自分よりも楓が物知りなことが悔しかったのだ。



後にタケルは動物について猛勉強することになる。



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