うしろの正面だーあれ
『かっ…楓…!楓っ!』
タケルは無音で呼び掛けた。
タケルの揺さぶりに、楓は目を覚ます。
『ん゙〜…
あっ…!動物さん達!』
楓は熱った頬を一層赤らめて、嬉しそうに言った。
『これでチィコも淋しくないな!』
『タケちゃん、籠から出して!
早く早く!』
楓が急かすように促すと、タケルは そっとチィコを出してやった。
タケルの手が外に出た瞬間
バサバサバサ・・
『あっ…』
チィコは青空へと飛び立っていった。
さよならも言わずに…。