うしろの正面だーあれ



………………。



おでこに、ひんやりとした物が乗る。



それに気付いたタケルは目を覚ました。



『…あら、起きちゃった?』



『…ケホッ・・ゲホッ・・』



『大丈夫?』



母親に背中を擦ってもらいながら、タケルは涙目になる程 咳をした。



『か…えで…は…?ケホッ・・』



『大丈夫。
もう熱 下がったって。』



『そっか…。』



『ふふっ
男前じゃない!タケル♪』



『え?』



『上着。
貸してあげたんでしょ?』



『………………。』



赤い頬が、益々 赤くなっていく。



『もぉ〜
照れなくていいのにぃ♪』



『うるさ…ゲホッ・・コホッ・・』



『あらあら…。
ポカリ飲んで…ってちょっと!』



タケルは母の背中をぐいぐい押して、部屋から追い出した。



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