うしろの正面だーあれ



ハッと気付き、沙良は刑事に尋ねた。



「憂は…!?憂は何処ですか…!?」



「…今は口がきけない状態なんでね。先に君から話を聞こうと思って…」



「何処かって訊いてるの!!!」



沙良に圧倒されて、刑事は渋々 案内することにした。






ICUに続く通路の扉の前で、刑事は立ち止まる。



刑事は沙良の方へ振り向き、言った。



「今は会えない。」



フラッと倒れかかる沙良。



血が、足りない。



足元がゆらゆらと動いているように、気持ち悪い。



「病室に戻ろう。」



沙良を支え、刑事は沙良の病室に向かった。



蒼白い顔をした沙良の瞳からは、一筋の涙が伝っていた。



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