うしろの正面だーあれ
「つかマジうぜー。ガキかよ。」
静まり返った教室から一声かかると、不満を持っていた者が次々 口を開いた。
「皆、当たっても文句言わずにやってんでしょ?」
「秩序 乱すなら帰れって。」
「ギャハハ!秩序って!
何インテリぶってんだよ!」
「るせっ。」
「てかマジありえねー。授業受ける気ねんだったら辞めろし!」
「アンタもいっつも寝てるでしょ!」
「あ、バレた?」
杏奈がクラスから非難を浴びる中、隆史は独り、窓の外を見ていた。
正義感の強い彼が助けないのは、助ける気が無いというよりも、助けることが出来ない…という顔をしていた。
しかし、その表情からは謝罪だけ、という訳ではなく、どこか怒りも含んでいるように読み取れる。
それは、果たしてクラスに向けられた怒りなのだろうか。
それとも、別の何かなのだろうか…。
今はまだ、分からない。