うしろの正面だーあれ



翌日――



「今日はシュートのテストを行う!30秒間で何回入ったか数えとけよ!今から練習〜!」



体育教師にそう言われ、女子生徒達はバスケットボールを持って、それぞれのゴール下に散らばった。



今日は生憎の雨で、通常であれば外でサッカーをする男子生徒達は、体育館の半面でバレーをしている。






「…全然 入んないよ…。」



球技が苦手な咲子は、さっきから ほとんど入っていない。



「こう…手首のスナップを効かせるんだよ。」



朝子に教えられるが、巧く出来ない。



「咲子!」



呼ばれて振り返ると、体育館の丁度 半面で緑色のネットを張られた向こう側から、試合を観戦している隆史が呼んでいた。



「出来ないと思うから出来ねんだよ。出来ると思ってやってみな?
咲子なら、絶対出来る!」



「…うん。」



隆史からゴールへと視線を移す。



スナップを効かせて…



絶対 入る…!



ゴンッ・・



ゴールの縁に当たり、ボールはくるくると縁に沿って回る。



「入って…!」



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