うしろの正面だーあれ
その後のテスト本番でも、その力を発揮することが出来た。
30秒間で、4回もシュートすることが出来たのだ。
今までのことを考えると、その差は歴然である。
終了の合図である笛が鳴り響くと、咲子は真っ先に隆史を見た。
生憎、隆史は試合に出ていたが、咲子の視線に気付いたのかニカッと笑って親指を立てた。
「あっ 危ない…!」
「へ?」
間抜けな声を上げて正面を向いた瞬間、強烈なスパイクが隆史の顔めがけて飛んできた。
「ぐべっ」
反射神経の良い隆史でも、さすがに避けきれず、ボールは直撃した。
顔が上を向き…
後ろ向きに倒れた。
「隆史くん…!」
咲子が駆け寄ると、隆史の鼻からは血がチョロリと出ていた。
しかし、非情にも試合は続いていた。