うしろの正面だーあれ
「いや、笑いすぎだろ。」
隆史は、鼻の上を2本の指で挟むように押さえながら言った。
「ごめっ… ごめんね…あはっ…」
「まだ笑ってるし。」
一旦 収まっても、隆史の顔を見れば再び笑いが込み上げてくる。
「も〜。」
そう言って、隆史は保健室の扉に手を掛けた。
ガッ・・
「うげっ… 居ねぇのかよ…。」
保健室には鍵がかかっていた。
「札あるじゃん。」
笑いすぎて涙目になっている咲子が、【外出中】の札を指差した。
「だー もうっ!
咲子、ヘアピン貸して!」
「え?持ってないよ…。」
「マジ?…あ、あった。」
そう言って、隆史は廊下に落ちてあったヘアピンを拾った。
「ピッキングなんて出来るの?」
咲子が不安そうに尋ねると、隆史は自信満々に言った。
「憂に出来たんだから、俺にも出来る!」