うしろの正面だーあれ
「…救えたよ、今日は。」
静かな病室に、隆史の呟く声だけが響いた。
「…憂、このまま…眠るように死ぬのか…?」
未だ眠り続ける憂を哀しそうに見つめながら、隆史は静かに問い掛けた。
「…その方が、苦痛も無くていいかもな…。」
そんな言葉とは裏腹に、やはりもう一度だけでも沙良の顔を見たいに決まってる…と、今の自分の言葉を恥じた。
「…ごめん、憂。馬鹿だわ俺…。
けど。死ぬって分かってて死ぬのは…めちゃくちゃ怖ぇよ…。」
そう言って、憂の傍に顔を埋めた。
その手は微かに震え、死に対する恐怖を物語っている。
彼の命が尽きるまで
あと1週間と2日。