うしろの正面だーあれ
「…っ…………」
咲子の瞳に映るのは、カッと目を見開く朝子。
しかし、それよりも――…
「たか…し…く…」
隆史は、左腕で朝子をかばったのだ。
勢いのついた椅子を受けた左腕は、所々 擦り傷が出来ており、赤く腫れ上がっている。
「さ…咲子…?」
朝子の、自分を見る目が違う。
恐ろしいものでも見るかのような
関わりたくないとでも言うような
そんな目。
何故…何故。
こんなことをしてしまったのだろう。
自分で自分が解らない。
どうして…何故…?
クラス中から冷ややかな視線を浴びる咲子は、ただただガクガクと震えるしかなかった。