うしろの正面だーあれ
ガラッ・・
病室に入り、奥に重ねられた丸椅子を引っ張り出す。
眠り続ける親友の横へ置き、座る。
「憂…、亀地 退院したぞ。
今日、お前の見舞い来るって。」
何も語らない親友の寝顔を見ながら、隆史は尚も話し続けた。
「明日…なんだな…、お前の命日…。一瞬でいいから目ェ覚ませよ…。その目で亀地を見てやれよ…。その口で…ちゃんと伝えてやれよ…。なぁ…憂っ…!」
隆史は、潰してしまいそうな勢いを必死で抑えて、小さな二羽の折り鶴を震える手で握った。
「どうしようもねぇよ…。
運命は…正しくなくちゃ駄目なんだ…。俺みたいに…運命を狂わせるのは…駄目なんだよ…。」
隆史の震える声が、静かな病室に響き渡った。