うしろの正面だーあれ
「携帯…2日くらい見つかんなかったのに、メールの1件も入ってないとか…寂しいな、俺。」
フッと自虐的に笑って、隆史は電話帳を開いた。
ある少女のメモリを見つめる。
「心配のメールくらい よこせよ馬鹿…。俺、今 マジでボロボロなんだかんなっ…。」
画面越しに呟いた言葉がそのまま届けばいいのに…と、密かに願いながら、隆史は立ち上がり、部屋を出た。
会場に着くと、辺りは喪服の人間と、自分と同じ制服を着た人間でごったがえしている。
それと、中学の同級生だろうか、違う制服の者もちらほら見受けられる。
受付で軽く挨拶を済ませ、多くの花で飾られた会場に通された。
既に来ていた沙良の隣に座る。
隆史は、何も言わなかった。
掛ける言葉はいくつも浮かんだけれど、どれも安っぽくしか聞こえないと思ったから…。