うしろの正面だーあれ
「何なんだね あの男達は…。
まるでヤクザじゃないか。
私は知らんぞ、あんな奴ら!」
「なんやとコラ…」
「やめぇ!」
つっかかっていくセイジを、その一言だけで制止させる。
「ジョージさん…。」
しゅんとして、セイジはジョージを見上げた。
「ワシらはカタギやないねん。
大口叩けるような人間とちゃうやろ。…それ以前に人一人死んでんねんぞ。そんな話、どうでもええやんけ。ほっとけや。」
「すんません…。」
「ワシらは来させてもろてる立場やいうこと忘れんなよ。」
「はい…。」
セイジが俯くと、ジョージはポンポンッと肩を叩いた。
そして向き直り、鋭い眼光を放った。
「あんたらも場所わきまえろや。
ええ年こいた大人やろが。」
そのドスの利いた声に逆らう者など居なかった。
代わりに、理不尽な大人の言動に苛立っていた隆史達にとっては、彼は憧れの存在となっていた。