うしろの正面だーあれ
「あの人…知ってる…。」
去っていく2人の男の背中を見ながら、沙良は呟いた。
「あのっ…!」
駆け寄り、立ち止まる。
セイジが先に振り返り、怪訝な顔をした後、何かを思い出したかのような顔をした。
「お前、憂の…」
セイジのその言葉に、ジョージも振り返る。
しかし、彼は何も言わなかった。
沙良も、瞳で訴えるばかりで口を開こうとはしない。
それにジョージは二、三度浅く頷き、「ちょっと喋ろか。」と言った。
沙良はコクリと頷き、瞳に溜った涙を飲んだ。