うしろの正面だーあれ



「ワシの知ってるバーでええか?
怪しい店やけど別に怪しないから。大丈夫や。
…憂も行ったことあるしな。」



ジョージの言葉に、沙良は一瞬 固まって彼を見つめた。



「…中3になる前の冬休み…ですよね?あのとき…。」



少し苦しそうに言葉が出てきた。



「…憂とは?
あの後どうなったんや。」



ジョージが煙草をふかしながら問う。



ぶわっと口から出た煙は、空には昇らず後ろに流れた。



それを何を思うでもなく見ていた沙良に、ジョージは歩を止めて沙良を見た。



それに気付いた沙良は慌てて謝った。



「…いや、煙草 嫌いか?」



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