うしろの正面だーあれ



気付いたらベッドの中に居た。



記憶があまり無い。



暗い部屋で、ぼぅっと目を開けている。



どこを見る訳でもないのに、何故か涙が溢れてくる。



悲しさの感情は、もはや無いに等しい。



ただ涙だけが流れているような、そんな感覚。



涙を流すことが、こんなにも容易いと感じたのは初めてだった。



締め忘れた蛇口のように、次から次から絶えず涙が溢れてくる。



長い、長い夜だった。



< 634 / 675 >

この作品をシェア

pagetop