うしろの正面だーあれ



『隆史くん…!!!』



夢の中で、咲子は叫んだ。






…い



…さい



『起きなさい 咲子!!』



『はいっ!!!』



『…何よ、そんなに慌てて…。
怖い夢でも見たの?』



『…うん。』



『どんな夢?』



『…忘れちゃった。』



『そう。
…もうこんな時間!
遅刻するわよ!』



『はぁい…。』



どんな夢だっけ…。



起きた瞬間に全部忘れちゃった。



…だけど体が覚えてる。



すごく すごく 怖かったって…



夢の内容は忘れても、嫌な気分は晴れないんだなぁ…。



憂鬱だな…。






そんなことを考えながら、咲子は身支度を始めた。



< 96 / 675 >

この作品をシェア

pagetop