ワケアリ無気力くんが甘いです

「僕と先ちゃんあと誰か調理係、あと売り子ちゃんどうする?」
「勝手に俺のことカウントしないで」
「嫌よ!僕は先ちゃんとやるの!」
「……」
「何か言って!?」


また先崎くんに冷たくあしらわれてる藤田くんの会話を近くで耳にしていた私とかんちゃん。

クスクスと笑うかんちゃんに、私も笑ってしまう。でもその時、私の後ろからひとり、女子が声をかけた。


「せ、先崎くん……藤田くんも、わたし売り子なんだけど、一緒にやれたりするかな?」


つい、その声に目を向けてしまった私。すぐにそらそうとしたけど……


──あ……。


戻そうとした視線の途中で、声をかけた女子から目線をそらした先崎くんと目があった。

咄嗟にそらすことはよくないと思い、ゆっくりと私はかんちゃんの方へ向き直す。

未だ笑っているかんちゃんの肩をポンポンと叩き撫でれば、私たちのもとへサッカー部の男子が声をかけてきた。


「志賀さんと黒羽さん、午後うちの売り子やんない?」
「えっ」
「どうしよっかなぁ!」


悩む素振りなのか、かんちゃんは腕を組んでどっかを見てる。
でも私たちも時間決めないといけないし……


「じゃあ──っ!?」
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