ワケアリ無気力くんが甘いです
「ふぅー、あと何枚か書いたら終わりだね!順調!」
「先崎くんも藤田くんもアレンジしてくれるし助かるよ」
先崎くんは絵上手いし、藤田くんは独特のセンスで私たちの書いた札をデコレーションしてくれていて、中々華やか。
「え、ペンキ足りないの!?」
「看板用の文字までまわらないってよ」
「男子ー買い出し行ってきてー」
「地味に外暑いから嫌っすー」
はぁ?と女子たちがしゃべって手を動かさない男子たちを睨む。
ペンキのバケツを見れば、確かに間に合う量ではなかった。
まぁ、地味に暑いのは分かる。けど……
「……かんちゃん、ここ任せてもいい?」
「え?大丈夫だけど」
ペンを置いて、かんちゃんに残りをお願いして私は足りないと言っていた女子のところへ。
「私、行くよ。もう終わりそうだから」
「ほんと?助かるー」
これお金、とペンキ代を預かり私は教室を出た。
「待って、俺も行く。教室、ペンキやら試作のにおい凄いし……荷物持ちいた方いいでしょ?」
「え?……ありがと」
まさか、先崎くんも来てくれるなんて……暑い中でも買い出し引き受けて良かったな、って思っちゃう。