ワケアリ無気力くんが甘いです
「……言った。でもあいつが言った通り、見た目を変えたって中身は変わらない。あんな挑発じみた言葉に、喧嘩のスイッチ入るし……万が一でも、夜を傷付けることがあったら──」
「いいよ」
「え……?」
「私は先崎くんにボコボコにされても」
「……夜、何、言ってんの」
信じらんない、そう言いたげに大きく目を見開く先崎くん。
うん、私も何言ってんのかなって思ってる。
「避けられるの……嫌だから。もし、先崎くんが私のこと物理的に傷付けても……気にしないよってこと」
避けられる方が、マシなのかもしれない。でも精神的ダメージより殴ってくれたほうがマシって私の中では思ってしまった。廊下で目が合ったのにあの時は……悲しかったから。
「変な意味じゃなくてね……もし先崎くんが悩むようなことが起きても、私は大丈夫ってことを伝えたくて……」
殴られてもいいよ、なんて変なんだろうな。でもいいや、先崎くんと話ができれば私はそれで。