ワケアリ無気力くんが甘いです


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文化祭も落ち着いて、いつもの学校生活に戻るも……毎日が少し特別に感じてたり。
……先崎くん効果で。


あっという間に秋休み、とはいえ短いけれど私は先崎くんのお家とお店にお呼ばれしていた。

お店に行けばお兄さんが抱きついてきて、


「……夜子ちゃん、本当にうちの優麗でいいの?」
「え?」


先崎くんがお兄さんには付き合ってることを暴露した、とのことで真顔のお兄さんがそう聞いてきたわけだけど。


「い、いえ……むしろ私で大丈夫なのかって感じなんです……」
「優麗には夜子ちゃんがいいのよ!優麗よくやった!本当でかした!」
「はいはい。てか、夜から離れて。俺の許可なく抱きつくな、近付くな」


私からお兄さんを引き剥がそうとする先崎くん。力負けでお兄さんが離れていく寸前、


「こればっかりは兄として……。ほんと、バカな弟だけどどうか愛想つかさないでやって。あいつが夜子ちゃんといて楽しそうなのも嬉しそうなのもすごい分かるから。顔にはあんまでないけど」


頼むよ、とお兄さんは微笑む。
そして、お会計の呼び鈴を鳴らされ咳払いをしてまた切り替わった。


「……はーいっ!今度2人でお出かけしましょ、約束!」
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