ワケアリ無気力くんが甘いです



「まぁ……今日ちょうど、黒羽さん日直だったから。早く来れば出来るかなって」


教室が静かなうちに、と黒板に書かれた夜子の名前をさしながら先崎くんは開いた日誌待ちをしている。

そっか……私が日直だから……。


先崎くんの早い登校の理由が分かり、無駄に高速で日誌を閉じた。


「書かないの?」

「うん。日誌はいつでも書けるけど、静かな時間は少しだけでしょ?」


そう言って日誌をしまい、鞄から携帯を取り出す。


「やる気満々だね」
「誰かと対戦したことないの。いつもCPU相手だから」
「それを言うと俺もかな。1回だけフジとやったけど、瞬殺してやったから。歯応えなくて」


意外にも藤田くんはゲームに向いてないのかしら。
話ながらお互いに格闘ゲームの画面を開いた。


「じゃあ、お手並み拝見だね」

「先崎くんに負けないよう頑張りますっ」


画面の、fight!の合図に約束のゲームの時間スタート。

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