ワケアリ無気力くんが甘いです

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放課後──


今日の出来事欄をなんとか埋めて、日誌を閉じた。

よし、終わった。
後は帰りに出すだけ――


と思ったけど立ち上がった時、2人の女子生徒が歩み寄って来て、私は鞄に伸ばしかけた手を引っ込めた。


「ねぇ夜子ちゃんーお願いあるんだけど!」

「……お願い?」
「うん!掃除変わって欲しいの!新しく出来たクレープ屋行きたくてさっ」
「人気で混んでるって聞いて」


なるべく早く並びたいの!と2人は手を合わせる。


「ダメ、かな?」


なんとなく、無理って言う理由がないか考えたけど、こういう時に限っていいものが浮かばず。


「全然っ。美味しいクレープ食べてきてね」


引き受ける、という選択肢しかなかった。
まぁ、日誌を出すだけだったから構わないんだけど。

私が頷くと、女子生徒たちは嬉しそうにしながら『ありがとう』と足早に教室を出て行った。

……つい、引き受けちゃったけど、かんちゃんはもういないし、部活でほとんどクラスには人が残ってない。
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