ワケアリ無気力くんが甘いです

私もかんちゃんと隣同士で嬉しい。
藤田くんも先崎くんも、他の子から一緒の班になりたいって声があったけど、先崎くんは無視するし、藤田くんは笑って誤魔化していた。


「……よろしくね」
「こちらこそよろしくね」


後ろからの声に、振り向いて答えるも……横から変な視線を感じそちらを見る。
それは先崎くんも同じだったみたいで。


「……なに」


藤田くん恒例のニヤニヤ笑う視線が私たちに向いていたのを、先崎くんは睨み付けた。


「先ちゃん、ほんとヤコちゃんに懐いちゃってて、きゃわわっ」
「うざ」
「ひどい!親友に向かってうざとは!」
「親友じゃない」


えー!と漫才みたいな会話がはじまり、隣のかんちゃんと顔を合わせて笑い合う。


──先生の考え通り、この席なら夏休みあけも楽しい気持ちが持続しそうだ。
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