推しが近所に住むなんて聞いてません!
翌日は休日だったので、バーにお礼を言いに訪れた。助けてくれた猫屋くんと、場所を貸してくれたマスターにお礼の品も持ってきた。。猫屋くんは仕事かもしれないので、いるかどうかは賭けだったが…。
インターフォンを鳴らすと、にこやかにマスターが来てくれた。
「あ、由美子ちゃん!昨日は大丈夫だった?」
とマスターが声をかけてくれる。
「あ、はい、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんでした…。寝る場所まで...ありがとうございます。あの、これつまらないものですが」
そう言って私は、有名な、金つばを手渡す。
「あ、これ、『桜亭』の金つばじゃん!ありがとう!偶然にも歩夢も和菓子好きでさ。喜ぶよ、あいつ」
猫屋くんが和菓子好きなのは当たり前のことだが知っていた。ファンと悟られないために、わざと違うものを渡すことも考えたが、喜ぶものを渡した方がいいと思ったのだ。
「でも俺はなんもしてないんだよね。あいつが、裏口から由美子さん抱えてきてさ、ちょっと体調悪いかもだから、部屋で寝かせるって自分の部屋に運んだんだ。だからお礼はあいつに直接言ってやって。今日は仕事でもういないし、基本忙しいから、いつ家にいるかわかんないけどさ。よかったらまたきてね。」
とマスター。あれは猫屋くんの部屋だったのか…。推しのベットで寝てしまったことを知り、急に顔が熱くなる。悟られまいと
「あ、はい、失礼します。」と言い残し足早にお店を出た。
しばらく熱は冷めそうになかった。仕事があるのに、自分の布団を私に譲り、待っていてくれた猫屋くん。ドクンドクンと高鳴る胸は、推しに向ける気持ちとは明らかに違っていた。
インターフォンを鳴らすと、にこやかにマスターが来てくれた。
「あ、由美子ちゃん!昨日は大丈夫だった?」
とマスターが声をかけてくれる。
「あ、はい、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんでした…。寝る場所まで...ありがとうございます。あの、これつまらないものですが」
そう言って私は、有名な、金つばを手渡す。
「あ、これ、『桜亭』の金つばじゃん!ありがとう!偶然にも歩夢も和菓子好きでさ。喜ぶよ、あいつ」
猫屋くんが和菓子好きなのは当たり前のことだが知っていた。ファンと悟られないために、わざと違うものを渡すことも考えたが、喜ぶものを渡した方がいいと思ったのだ。
「でも俺はなんもしてないんだよね。あいつが、裏口から由美子さん抱えてきてさ、ちょっと体調悪いかもだから、部屋で寝かせるって自分の部屋に運んだんだ。だからお礼はあいつに直接言ってやって。今日は仕事でもういないし、基本忙しいから、いつ家にいるかわかんないけどさ。よかったらまたきてね。」
とマスター。あれは猫屋くんの部屋だったのか…。推しのベットで寝てしまったことを知り、急に顔が熱くなる。悟られまいと
「あ、はい、失礼します。」と言い残し足早にお店を出た。
しばらく熱は冷めそうになかった。仕事があるのに、自分の布団を私に譲り、待っていてくれた猫屋くん。ドクンドクンと高鳴る胸は、推しに向ける気持ちとは明らかに違っていた。