Drive Someone Nuts
元々、アプリを勧めたのは友人である美香子だった。美香子はさっぱりとした性格で好きなものには一直線というタイプだった。高校初めから終わりまで同じ人と付き合っていたが、大学を機に疎遠になり自然消滅した。そこから暫くソロを満喫していたが、いい人がいればとアプリを始めたらとんとん拍子にお付き合いが決まった。そんな話をしてくれた時にまさかの勧められ、気乗りはしなかったが渋々インストールをした。何人かとチャットのやり取りをしてて一番話しやすかったのが岡田さんだった。話題も自分の好きなものへの造詣も深くやり取りも楽しかった。好きになれたら楽しいだろうなって思えた。
まさかお互い知り合いと気付かないなんていうボケをかますとは思わなかった。
「確かに顔、タイプですよ」
意趣返しかのように素っ気なく言う。
「う」
「聞いといて何照れてるんですか」
呆れた顔で言ってくるが先ほどまで岡田さんも照れていたくせに、である。
まさかお互い知り合いと気付かないなんていうボケをかますとは思わなかった。
「確かに顔、タイプですよ」
意趣返しかのように素っ気なく言う。
「う」
「聞いといて何照れてるんですか」
呆れた顔で言ってくるが先ほどまで岡田さんも照れていたくせに、である。