Drive Someone Nuts
たしかに同じタイ料理ならパッタイとかガパオライスの方が初心者には向いている気がする。彼も食べ始めて美味しそうに食べている。
「確かに癖は強いかも。私わりとなんでも美味しいって思えて。得してるんですよ、アレルギーもないし」
「たしかに得してるね。俺は昔あったけど、慣れたっていうのかな。卵がだめだった」
「卵が駄目だったら私は絶望してるかも…」
「確かに美味しさを知ってしまってからアレルギー出たら絶望するかも。アレルギー出ても食べ続けるかもだけど」
「え、でも死んでしまうこともあったら流石に辞めるでしょ?」
「俺の性格上、無理かなあ」
タイカレーを食べている間、岡田さんのことをたくさん聞いた。〇〇大学の四年生であること。就職先がもう決まっていること。家の住所が私の家の近くの××なところ。これは高瀬も知っていたが甘いものが好きなこと。チョコレートとかそういうこってりとした甘さがあるものが特に。小説は割と浅く広く読むとのことだったが暗く考えさせられるような小説が好きな傾向にあった。好きなものができたらルーツまで調べるといって、カカオの産地まで旅行したこともあると聞いたときには驚いた。喫茶店での岡田さんがどんどん色づいて輪郭を帯びていく。食べ終わって、一息ついていると彼の携帯が鳴った。ちょっと出てくると言って、店の外に出ていく。
「確かに癖は強いかも。私わりとなんでも美味しいって思えて。得してるんですよ、アレルギーもないし」
「たしかに得してるね。俺は昔あったけど、慣れたっていうのかな。卵がだめだった」
「卵が駄目だったら私は絶望してるかも…」
「確かに美味しさを知ってしまってからアレルギー出たら絶望するかも。アレルギー出ても食べ続けるかもだけど」
「え、でも死んでしまうこともあったら流石に辞めるでしょ?」
「俺の性格上、無理かなあ」
タイカレーを食べている間、岡田さんのことをたくさん聞いた。〇〇大学の四年生であること。就職先がもう決まっていること。家の住所が私の家の近くの××なところ。これは高瀬も知っていたが甘いものが好きなこと。チョコレートとかそういうこってりとした甘さがあるものが特に。小説は割と浅く広く読むとのことだったが暗く考えさせられるような小説が好きな傾向にあった。好きなものができたらルーツまで調べるといって、カカオの産地まで旅行したこともあると聞いたときには驚いた。喫茶店での岡田さんがどんどん色づいて輪郭を帯びていく。食べ終わって、一息ついていると彼の携帯が鳴った。ちょっと出てくると言って、店の外に出ていく。