Drive Someone Nuts
彼が完全にこちらから意識を電話に集中しているのを確認して、食べ終わったお皿をまとめていた。……楽しかった。話題がぽんぽんでて、それに笑ってつっこんで。今まで親しくなった男も彼氏もいたことはあったけれど恋人らしいことを恋人になってなぞっていたようなだけな気がした。こういった他愛もない会話は続いていただろうか。記憶を辿る限りはないかもしれない。
ちらりとこちらを見て岡田さんは手を振った。電話が終わらないから気遣ってだろう。高瀬も同じように振り返した。
ちらりとこちらを見て岡田さんは手を振った。電話が終わらないから気遣ってだろう。高瀬も同じように振り返した。