残念姫、王子に溺愛される
緋月の言葉。
“あくまで恋愛対象ではないが、大切な人”
この言葉には、どんな意味が込められいるのだろう。
それよりも……
“恋羽のことが好きだから”
そう言われた方がまだマシだ。
言葉に出来ないモヤモヤが、歩稀を襲っていた。
そして………緋月も。
助手席で、嬉しそうに報告をしている恋羽。
恋羽は緋月のことを兄のように慕っていて、包み隠さずあったこと全て話す。
緋月は相槌を打ちながら、言葉に出来ないモヤモヤに襲われていた。
(どうして、よりによって“歩稀”なの?)
「――――――緋月くん?」
「………え?何?」
「どうしたの?
心ここにあらずだよ?
私、うるさかったかな?」
「ううん!」
運転中なので、前を向いたままの緋月。
微笑み首を横に振る。
そして姫乃原邸に着き、緋月が恋羽に向き直った。
「恋羽」
「ん?」
「僕ね。
結婚するんだ」
「え!?
マリホさんと?」
「うん」
「おめでとう!
フフ…素敵ね!」
「ありがとう」
「ごめんね。
私一人で盛り上がって、緋月くん全然話せなかったよね(笑)
今度、また話そ?」
「うん」
「……??
どうしたの?」
「え?」
「結婚するのに、嬉しそうに見えない」
「そう?」
「うん。
私じゃ頼りないと思うけど、なんかあったら言ってね?
私にも出来ることあるかもだし」
緋月は「ありがとう!」と微笑んで、恋羽の頭を撫でた。
自宅に帰り、恋羽は両親に歩稀にプロポーズされたことを話した。
両親はとても喜び、来年からの同棲の件も受け入れてくれた。
その事を歩稀に報告した、恋羽。
『フフ…良かった!
今度、ちゃんと僕から挨拶に伺うからね!』
「はい!
あ、あと!緋月くん、結婚するみたいですよ!」
『え?結婚?
…………そうなんだ…』
「はい!
お祝いのプレゼント買いに行こうと思ってるんですが、歩稀さんも一緒に行きませんか?」
『うん、そうだね。行くよ』
恋羽に会えるなら、どんな理由でも構わない。
そんな気持ちで、歩稀は返事をするのだった。
“あくまで恋愛対象ではないが、大切な人”
この言葉には、どんな意味が込められいるのだろう。
それよりも……
“恋羽のことが好きだから”
そう言われた方がまだマシだ。
言葉に出来ないモヤモヤが、歩稀を襲っていた。
そして………緋月も。
助手席で、嬉しそうに報告をしている恋羽。
恋羽は緋月のことを兄のように慕っていて、包み隠さずあったこと全て話す。
緋月は相槌を打ちながら、言葉に出来ないモヤモヤに襲われていた。
(どうして、よりによって“歩稀”なの?)
「――――――緋月くん?」
「………え?何?」
「どうしたの?
心ここにあらずだよ?
私、うるさかったかな?」
「ううん!」
運転中なので、前を向いたままの緋月。
微笑み首を横に振る。
そして姫乃原邸に着き、緋月が恋羽に向き直った。
「恋羽」
「ん?」
「僕ね。
結婚するんだ」
「え!?
マリホさんと?」
「うん」
「おめでとう!
フフ…素敵ね!」
「ありがとう」
「ごめんね。
私一人で盛り上がって、緋月くん全然話せなかったよね(笑)
今度、また話そ?」
「うん」
「……??
どうしたの?」
「え?」
「結婚するのに、嬉しそうに見えない」
「そう?」
「うん。
私じゃ頼りないと思うけど、なんかあったら言ってね?
私にも出来ることあるかもだし」
緋月は「ありがとう!」と微笑んで、恋羽の頭を撫でた。
自宅に帰り、恋羽は両親に歩稀にプロポーズされたことを話した。
両親はとても喜び、来年からの同棲の件も受け入れてくれた。
その事を歩稀に報告した、恋羽。
『フフ…良かった!
今度、ちゃんと僕から挨拶に伺うからね!』
「はい!
あ、あと!緋月くん、結婚するみたいですよ!」
『え?結婚?
…………そうなんだ…』
「はい!
お祝いのプレゼント買いに行こうと思ってるんですが、歩稀さんも一緒に行きませんか?」
『うん、そうだね。行くよ』
恋羽に会えるなら、どんな理由でも構わない。
そんな気持ちで、歩稀は返事をするのだった。